FX市場 日報ニュース2024.9.27

USD/JPY

アメリカの連邦準備理事会（FED）の理事であるクーグラー氏は、FEDの金融政策が制限的であると述べました。インフレが持続的に回復していることを考慮し、政策金利の引き下げは合理的だと認識しているものの、インフレとの闘いはまだ勝利していないとしています。また、アメリカ経済の軟着陸に対する楽観的な見方が高まり、アメリカの国債利回りとドルが上昇しています。日本銀行（BOJ）が木曜日に発表した7月の会議記録によると、9名の委員からなる委員会が7対2の票決で短期金利を0.25%に引き上げたことは予想外でした。少なくとも2名はさらなる利上げの余地があると考えていますが、他の数名の委員は刺激策からの段階的な撤退を急がないよう警告しています。これは、BOJの政策決定者間で利上げのスピードに関する意見の不一致を浮き彫りにし、次回の借入コストの引き上げ時期に対する不確実性を高めています。

投資家たちは、日本の与党である自民党が金曜日に新しい総裁を選出することに注目しています。候補者の一人である高市早苗氏は、BOJが緩和政策を維持し、円安を促進することに賛成しています。これにより、円は圧力を受けています。

その後、アメリカ商務省が発表した8月の耐久財受注は前月と同水準であり予想を上回りましたが、前月の9.8%からは大きく減少しました。また、第二四半期の消費者支出の最終値は2.8%増加したものの、前回値を下回りました。一時的にドルが円に対して144.10まで下落しました。アメリカの第二四半期のデータによると、国内総生産（GDP）の成長率は年率で3.0%、個人消費支出物価指数（PCE）は2.5%と前回値と一致し、企業利益も3.5%の成長に上方修正されました。さらに、アメリカの先週の新規失業保険申請者数は4ヶ月ぶりの低水準である21.8万人に減少し、全米不動産協会（NAR）が発表した8月の成約済み住宅指数は前月比0.6%上昇の70.6を記録し、経済の前景に対する楽観的な見方を強調しています。アメリカ財務長官のイエレン氏も経済は軟着陸すると述べ、ドルが円に対して145.21まで上昇しました。今日のドル円は144.65-85にサポート、145.70-90にレジスタンスがあると予想されています。

EUR/USD

昨日、オーストラリアのデータによると、8月末までの3ヶ月間の職業空欠数は5.2%減少し、9四半期連続の減少となりました。しかし、オーストラリア中央銀行（RBA）は半期ごとの金融安定報告書で、高金利と厳しいインフレに直面しても家庭、企業、銀行は耐久性を示していると再度強調しました。また、中国は政策の逆周期的調整を強化し、中低所得者層の収入を増やし雇用見通しを改善することを約束しました。この影響で、オーストラリアドルやニュージーランドドルなどのリスク通貨が支えられ、ユーロはドルに対して1.1124の低水準を維持しています。

GfKとニュルンベルク市場決策研究所（NIM）が発表したドイツの10月消費者信頼感指数は負21.2に回復しました。また、7人の情報筋によると、期待を下回る一連の経済データが公表された後、欧州中央銀行（ECB）の政策は緩和的な方向にシフトする準備を進めていますが、より保守的な同僚からの抵抗に直面する可能性があります。ECBのデータによれば、8月の銀行による企業および家庭への貸付はそれぞれ0.8%および0.6%増加し、年初以来の緩やかな回復を継続しています。この動きがユーロをドルに対して1.1189の高水準まで押し上げました。今日のユーロドルは1.1175-95にレジスタンス、1.1080-1.1100にサポートがあると予想されています。

GBP/USD

木曜日に発表されたイギリス零售業連盟（BRC）の調査によると、労働党政府が年金受給者の権利を撤廃し、来月の予算案で増税を警告したため、9月のイギリス家庭の未来3ヶ月間の経済情勢評価が3月調査以来の最低である負21にまで落ち込み、ポンドはドルに対して1.3309の低水準にまで下落しました。しかし、中国の刺激策が市場のリスク選好を推進し、イギリスのインフレが依然として高止まりしていることから、イギリス中央銀行（BOE）と他の中央銀行の金融政策の違いに対する憶測が高まり、ポンドはドルに対して1.3434の高水準に回復しました。今日のポンドドルは1.3400-20にレジスタンス、1.3300-20にサポートがあると予想されています。