FX市場 日報ニュース2023.12.14

USD/JPY

日本銀行（BOJ）は水曜日に発表した四半期の短観調査によれば、12月の大規模製造業の景気判断指数は＋12に上昇し、3季連続で改善し、2022年3月以来の最高水準に達しました。同時に、非製造業の景気判断指数も＋30に上昇し、7季連続で改善し、1991年11月以来の最高水準となりました。これらのデータは、投資家が消費の低迷が弱い経済の回復を阻害する可能性に対する懸念を払拭し、大規模な刺激策の段階的な終了に向けた経済条件が徐々に整っていることを示しています。これにより、BOJが段階的に通貨刺激政策から撤退する可能性があり、さらに、日本の首相である岸田文雄が内閣改造を発表し、政治献金の不正疑惑から生じる政治的な衝撃を鎮めるために4人の閣僚が交代すると発表されました。これは円相場を支え、ドル兌円は145.99の高値から下落しました。

アメリカの公式データによれば、11月の最終需要生産者物価指数（PPI）は前月比で横ばいで、前年同月比では0.9％上昇しました。いずれも予想を下回る伸びとなりました。また、アメリカ連邦準備制度理事会（FED）は市場の予想通りに3回目の利上げを見送りましたが、政策決定者は利上げサイクルの終了を示唆し、来年には利下げが75ベーシスポイント行われると考えています。シカゴ商業取引所（CME）のFedWatchによれば、市場はFEDが来年3月に利下げする可能性が72％に上昇しており、これがドル兌円を142.63の安値に押し下げました。本日のドル兌円の見通しは142.80-143.00の抵抗、141.60-80のサポートと予測されています。

EUR/USD

データによれば、11月において、ニュージーランドの食品価格は消費者物価の約19％を占め、0.2％下落しました。これは最近の下降トレンドを継続しており、最終四半期のインフレが予想を上回る可能性があることを示唆しています。これにより、ニュージーランド準備銀行（RBNZ）は再び利上げする必要がないかもしれません。これはニュージーランドドルに圧力をかけます。しかし、オーストラリア政府は、予想を上回る収入により、2024年6月までの1年間で予算赤字が11億に大幅に減少したと述べています。さらに、アジア開発銀行は、中国の経済回復の牽引により、アジアの発展途上国の経済成長予測を4.9％に引き上げ、投資家のリスクを受け入れる意欲を高め、豪ドルの動向を支えています。

欧州統計局は、ユーロ圏の10月の工業生産が前月比で0.7％減少したと発表しました。これは、購買担当者調査に基づくユーロ圏経済が衰退に陥っているという結果と一致しています。また、ドイツ経済省の月次報告によれば、ドイツの第四四半期の国内総生産（GDP）は再びわずかな縮小が見込まれ、ドイツ経済研究所IWは、予算危機による不確実性から、2024年にはドイツ経済が0.5％縮小すると述べています。これがユーロを対米ドルに対して1.0771まで低下させました。一方で、米国連邦準備制度（FED）が利上げを終了し、政策の見通しが緩やかであることを示唆したことで、ドルが全般的に弱含んでおり、ユーロ対ドルは1.0896まで上昇しました。本日のユーロ対ドルの見通しでは、1.0930-50が抵抗となり、1.0850-70がサポートとなると予測されています。

GBP/USD

水曜日に英国国立統計局が10月の国内総生産（GDP）が前月比0.3％減少したことを発表しました。さらに、産業生産と製造業の生産はそれぞれ前月比で0.8％と1.1％減少し、経済が衰退するリスクが増加しました。これにより、英国中銀（BOE）は利上げを続け、15年ぶりの高水準から利率を引き下げることに反対する姿勢を維持することが試されています。これが英ポンド/米ドルを1.2497まで下落させました。一方で、アメリカ連邦準備制度（FED）は既に利上げを完了しており、パウエル議長は次の問題がFEDの利下げのタイミングであると強調しました。これが英ポンド/米ドルを1.2634まで回復させました。本日の英ポンド/米ドルの見通しは、1.2690-1.2710の抵抗、1.2600-20のサポートと予想されています。