【FX】価格差を利用するグリッドタイプの自動売買（EA）の魅力と選び方

FXのグリッドEAは、特定の価格レベルに設定した取引ポイント（グリッドポイント）を設定し、価格がそのポイントに達するたびに新しい取引を開始する戦略を自動的に実行します。

EA(Expert Advisor)を使えば、このグリッド取引を自動で行うことができます。FX初心者の方でも簡単にグリッド取引を開始できるのが魅力です。

この記事では、FXのグリッドEAの特徴やメリット・デメリット、選び方や使い方のコツについて解説します。FX取引を始めようと思っている方はぜひ参考にしてください。

FXグリッドEAとは?

EAとはExpert Advisorの略で、FX取引を自動で行ってくれるプログラムのことです。グリッドEAは、特定の価格レベルに設定した取引ポイント（グリッドポイント）を設定し、価格がそのポイントに達するたびに新しい取引を開始する戦略を自動的に実行するEAのことを指します。

グリッドEAの働きは、価格チャート上で一定の間隔で設定した価格レベルに取引ポイント（グリッドポイント）を設定します。これらのポイントは通常、価格が上昇する場合と下落する場合の両方に対応しています。

通常のテクニカルトレードが相場の動きに合わせて売買するのに対し、グリッドトレードは予め設定された価格でトレードするため、相場の変動に影響を受けにくい非テクニカルトレードの特徴があります。

1. 自動取引:グリッドEAはプログラムされたルールに従って市場分析や取引の実行を自動化します。トレーダーは取引を手動で行う必要がなくなります。
2. オーダーの発行: 価格がグリッドポイントに達すると、グリッドEAは新しい取引オーダーを発行します。価格が上昇すると、売り注文（ショートポジション）を設定し、価格が下落すると買い注文（ロングポジション）を設定します。
3. マーチンゲール戦略: 多くのグリッドEAは、マーチンゲール戦略を使用して、損失が発生した場合に取引ロットサイズを増やし、損失を回復しようとします。これはリスクの高い戦略であるため、慎重に取り組む必要があります。
4. レンジ相場に適している: グリッドEAは、価格が一定のレンジ内で動く相場状況に適しています。
5. バックテスト: EAは過去の市場データに基づいてバックテストを行い、戦略の効果を評価することができます。

グリッドEAのメリット・デメリット

グリッドEAのメリット

1. 相場の影響を受けない: グリッドトレードは予め仕掛けた価格でトレードするため、相場の影響を受けないのが特徴（非テクニカルトレード）です。
2. 短期的な値動きを追随する必要がない: 価格差を利用している為、テクニカルによるだましを回避できる。
3. EAが代わりに売買するので手間がかからない: グリッドEAを使用すると、プログラムが取引を自動化し、トレーダーは取引を手動で行う必要がありません。これにより、取引にかかる手間を削減できます。

グリッドEAのデメリット

1. ポジションが多くなり、含み損を多く抱えるリスクを伴う: ナンピン手法を用いるEAが一般的なため、一方的な相場の場合に含み損を抱えるリスクがある。

メリット	デメリット
相場の影響を受けない 短期的な値動きを追随する必要がない EAが代わりに売買するので手間がかからない	含み損を多く抱えるリスクを伴う

取引手法別EA総評価

EAの選び方

トレード結果をチェックしよう

バックテストの結果は実際の結果と異なることがあるので、フォワードの成績と一緒に見ることが大切！

運用するEAを選ぶ時は、実際の運用結果を示したフォワードテストのデータを確認することをおすすめします。以下の点に注目して判断しましょう。

・利益が安定して出ているか
・最大ドローダウン(最大損失)はどの程度か
・取引ペアや時間足は自分の取引スタイルに合っているか

「シストレ.COM]や「Gogojungle」などのFX EA販売サイトでは、こうしたデータが公開されているので選びやすいでしょう。

使い方のコツ

グリッドEAを使う時のコツを紹介します。

1. ・資金管理ルールを必ず守ること
2. ・重要な経済指標停止タイミングはきちんと止める
3. ・実際の小口運用から始める

不慣れなうちは小さなロットでの運用から開始し、資金管理ルールを守ることが大切です。こまめにEAの状況をモニタリングする習慣も必要不可欠でしょう。

EAは簡単に自動売買を開始できる魅力がありますが、運用には知識と経験が欠かせません。余裕をもったペースで徐々に使いこなしていきましょう。

1. リスク分散：グリッドEAは通常、レンジ相場や横ばい市場で優れたパフォーマンスを発揮します。したがって、ポートフォリオ内で他の戦略とのバランスを取ることが重要です。スキャルピングEAなどの短期戦略と組み合わせて、異なる市場状況に対応できるようにしましょう。
2. ボラティリティへの対応：グリッドEAは市場のボラティリティが比較的低いときに最も効果的です。したがって、ボラティリティが高まる市場状況では他の戦略が必要です。ポートフォリオ内でグリッドEAを保有する際には、ボラティリティの変動に対応する戦略も含め、全体的なリスク管理を考慮しましょう。
3. 目標設定と時間枠：グリッドEAは通常、長期的なトレンドよりも短期の価格変動に焦点を当てます。そのため、ポートフォリオ内での役割を明確にし、期待される収益とリスクを理解しましょう。
4. リスク管理とヘッジ：価格が予測できない方向に急変する場合、損失が発生する可能性があります。そのため、ポートフォリオ内でリスク管理のためのヘッジ戦略を検討することが重要です。逆張り戦略やトレイリングストップなどのツールを使用して、潜在的な損失を制限しましょう。

FXグリッドEAについての結論とまとめ

グリッドEAは市場価格が一定の範囲内で動くことを想定し、この価格帯に自動的に売買注文を設定します。価格が価格帯内で振れ動くと、利益を確保しようとします。スプレッドコストや取引手数料の増加、EA購入費用がデメリットとして考えられます。

グリッドEAのメリットとして、取引回数が多く日々の小さな利益が積み重なりやすいこと、ポジション保有時間が短くリスクが分散しやすいこと、EAが代わりに売買するので手間がかからないこと、多様なグリッドEAや戦略が利用可能であることが挙げられます。

バックテストとフォワードテストを通じてEAの性能を評価し、リアルタイムのトレードデータを分析してトレードの正確さや収益性を確かめることが大切です。選択したEAによっては、重要な経済指標の発表前後などでEAを停止する必要があります。資金管理ルールを守り、小口運用から始めることが重要です。

グリッドEAをポートフォリオに加える理由は、市場のレンジ相場や横ばい市場で効果的であり、他の戦略と組み合わせることでリスク分散が可能であるためです。これにより、異なる市場状況に対応し、ポートフォリオ全体の安定性と収益性を向上させることができます。