FX市場 日報ニュース2024.2.29

USD/JPY

アメリカの1月の耐久財受注は、ほぼ4年ぶりの大幅な減少となり、12月の住宅価格上昇も鈍化しました。しかし、アメリカ連邦準備制度理事会（FED）の政策立案者たちは、早すぎる利下げに反対する姿勢を示し、これがドルの下落を制限しました。さらに、日本の中央銀行（BOJ）の理事である清水誠一氏は、議会でBOJの役員たちの一貫した立場を再確認し、BOJが物価目標を達成する見通しを持てるようになるまで、大規模な金融緩和政策を再評価し、賃金トレンドや物価データを厳格に評価すると述べました。しかし、物価目標を達成する可能性はまだ高くないとの認識があり、共同通信社によると、トヨタ自動車は異例の措置として、労働組合の賃上げ要求に応じず、円を押し下げ、ドル/円を150.35の低水準で支えました。

アメリカ商務省経済分析局の第4四半期のデータによると、国内総生産（GDP）の季節調整済み年率は3.2％の成長となり、初期値の成長率3.3％を下回りました。しかし、個人消費支出の季節調整済み値は初期値よりも高い3.0％の増加となり、個人消費支出（PCE）物価指数とコアPCE物価指数の季節調整済み値はそれぞれ1.8％と2.1％の上昇となり、予想を上回りました。さらに、シカゴ商品取引所のFedWatchツールによると、市場は3月と5月の会議でFEDが利下げする可能性がほぼ排除されています。現時点では、6月の利下げの可能性は約51％で、これがドル/円を150.84の高水準まで押し上げました。本日のドル/円の見通しは、レジスタンスが150.70-90で、サポートが149.80-150.00です。

EUR/USD

昨日、オーストラリア統計局のデータによると、1月の消費者物価指数（CPI）は前年同月比で3.4％上昇し、12月と同じ水準でしたが、予想の3.6％を下回り、2年ぶりの低水準を維持しました。これは市場がオーストラリア中央銀行（RBA）が利上げする必要性を感じないという憶測を強化しました。さらに、ニュージーランド準備銀行（RBNZ）は公式のオーバーナイトキャッシュレート（OCR）を5.5％に据え置き、物価上昇のリスクがよりバランスされていると述べました。これによりホーク派の政策の見通しは意外なほど緩和され、中国株式市場の下落により、豪ドルとNZドルの両方が下落し、これがユーロ/ドルを1.0846の高水準から押し下げました。

その後、欧州中央銀行（ECB）の副総裁であるデ・ギンドス氏は、ユーロ圏のインフレ率がさらに低下すると予想し、ECBが利下げを開始する前にさらに多くのデータが必要であると述べました。また、欧州委員会が発表した2月のユーロ圏消費者信頼指数の確定値は-15.5であることが確認されましたが、企業、経済、工業、サービス業の景況指数はそれぞれ-0.42、95.4、-9.5、6.0に下がりました。これがユーロ/ドルを1.0795の低水準まで押し下げました。ECBの理事会メンバーであるカジミール氏が述べたように、ECBは来週の会議でインフレ見通しが改善されたことを認めるが、利下げを約束することは避けるべきであり、6月まで利下げを見送るべきだとのことです。市場は現在、ECBが6月に初めて利下げする可能性を予想しており、幅は前月の150ベーシスポイントから90ベーシスポイントに縮小し、ユーロ/ドルの回復を支援しています。本日のユーロ/ドルの見通しは、レジスタンスが1.0835-55で、サポートが1.0750-70です。

GBP/USD

英国中央銀行（BOE）からのシグナルは一致しておらず、市場は木曜日と金曜日の重要なインフレデータを待っています。また、中国株式市場の下落がリスク通貨を傷つけ、ポンド/ドルは1.2687の高水準で制限されています。現在、市場はBOEが政策を8月から緩和し始め、今年の利下げ幅が56ベーシスポイントにとどまると予想していますが、政府は3月6日の英国予算案に関心が集まっており、選挙民が減税に満足するよう努力しています。これは収益率とポンドにとって重要です。これがポンド/ドルを1.2618の低水準に押し下げました。本日のポンド/ドルの見通しは、レジスタンスが1.2660-80で、サポートが1.2570-90です。