FX市場 日報ニュース2024.3.4

USD/JPY

アメリカの1月の消費者物価指数が前月より上昇しましたが、年間の上昇率は3年ぶりの最低水準となりました。アメリカ連邦準備制度理事会（FED）の役員は物価上昇の進展に注目し、今年の中ごろに利下げする可能性が依然あると考えています。これによりドルは抑制されましたが、日本銀行（BOJ）の総裁である植田和男はG20財務大臣・中央銀行総裁会議に参加した後、記者会見で物価目標の達成が目前に迫っているかどうか尋ねられた際に、現在2%の目標に持続可能に近づいていると断定するのは時期尚早であると述べ、さらなる賃金見通しのデータに注目する必要があると強調しました。また、日本政府が先週金曜日に発表した1月の季節調整済み失業率が2.4％で、求人倍率は1.27と予想に合致しています。しかし、日本のau Jibun Bankによると、2月の製造業購買担当者指数（PMI）は9ヶ月連続で47.2まで落ち、2020年8月以来の最速の下落率を記録しました。生産と新規受注も1年で最も速いペースで減少し、需要が弱いことが経済の見通しを悪化させ、円を抑え、ドル/円を149.94から上昇させました。

その後、S&Pのグローバルデータによると、アメリカの2月の製造業PMI最終値は52.2に上昇し、初値を大幅に上回りました。これによりドル/円は150.71まで上昇しましたが、ISMの調査によると、アメリカの2月の製造業PMIは47.8に下落し、16ヶ月連続で50.0の景況水準を下回りました。さらに、アメリカの1月の建設支出が意外にも0.2％減少し、ミシガン大学の2月のアメリカ消費者信頼指数最終値が急激に76.9に低下しました。経済データの低迷がアメリカの6月の利下げの期待を強め、ドル/円を押し戻しました。本日のドル/円の予測は150.10-30での抵抗、149.20-40でのサポートです。

EUR/USD

先週金曜日、ニュージーランド準備銀行（RBNZ）の副総裁であるホークスビー氏は、ニュージーランドは一定期間、制限的な金利水準を維持する必要があり、物価上昇の期待が再び完全にコントロールされることを確実にする必要があると述べました。しかし、先週RBNZが利上げピークを調整し、オーストラリアの物価上昇報告が穏やかであったこと、そして中国が2月のサービス業PMIが51.4に上昇したことが報告されましたが、製造業PMIは49.1に低下し、鉄鉱石を含むオーストラリアの主要輸出商品価格に圧力をかけました。これがNZドルと豪ドルを打撃し、さらに、ロイターの調査によると、ほぼ3分の2のアナリストが欧州中央銀行（ECB）が6月に利下げすると見ており、ユーロ/ドルを1.0796まで押し下げました。

S&Pグローバルが編纂したHCOBの調査によると、ドイツの製造業PMIは42.5に低下しましたが、イタリア、フランス、そしてユーロ圏の最終値はそれぞれ48.7、47.1、46.5に上昇しました。また、ユーロ圏の1月の失業率が6.4％で予想に合致し、欧州連合統計局が発表した2月の消費者物価指数（HICP）とコアHICPはそれぞれ前年同期比で2.6％、3.3％に低下しましたが、コアインフレ率は高水準を維持しており、ECBが利率を長期間維持する理由を提供し、ユーロ/ドルを1.0843まで押し上げました。本日のユーロ/ドルの予測は1.0800-20でのサポート、1.0880-1.0900での抵抗です。

GBP/USD

先週金曜日、全英住宅融資協会（Nationwide Building Society）は、イギリスの2月の住宅価格が前年同期比で1.2％上昇し、昨年1月以来初の年間ベースでの上昇となりました。また、調査によると、2月のS&P Global/CIPSによるイギリス製造業PMI最終値は47.5に上昇しましたが、これは2022年8月以来の50の景気水準を下回っています。さらに、製造業の生産は12ヶ月連続で減少し、ポンド/ドルを1.2597まで押し下げました。一方、イギリス銀行（BOE）のチーフエコノミストであるピール氏は、BOEが利下げする時期はまだ先だと考えており、これがポンド/ドルを1.2663まで回復させました。本日のポンド/ドルの予測は1.2630-50でのサポート、1.2710-30での抵抗です。