FX市場 日報ニュース2024.3.7

USD/JPY

米国の2月のサービス業成長がわずかに鈍化し、通貨のインフレは依然として低下傾向にあり、これがドルを押し下げました。さらに、日本の中央銀行（BOJ）の3人の関係者は水曜日、BOJが今月中に消費と工場生産の評価を下方修正すると述べ、最近の経済の弱さが政策の見通しを悪化させる可能性があると述べました。しかし、BOJは経済が緩やかに回復し続けるとの予測を維持すると見られ、これは3月または4月に段階的に大規模な金融刺激から撤退することを妨げる可能性は低いことを示唆しています。日本の時事社の報道によると、一部のBOJ審議委員は今月の政策会議でマイナス金利を撤廃することを提案する可能性があります。もし審議委員の大半がマイナス金利の撤廃に賛成するなら、これは2007年以来の初めての利上げへの道を開くことになります。多くの分析家は、もし日本の春の賃上げ交渉が堅調な結果となれば、BOJが4月の政策会議でマイナス金利政策から撤退すると予想しており、これがドル円を150.08円の高値から下落させる可能性があります。

その後、ADP雇用報告によると、2月の民間雇用は14万人増加し、予想を下回りました。また、米労働統計局の月次求人空位と労働力動向調査（JOLTS）報告によると、1月の求人空位は前月比26,000件減少して886.3万件となりました。さらに、米国の1月の新築住宅販売と蓄積販売はそれぞれ前月比1.7％と0.3％減少し、予想を下回りました。さらに、米連邦準備理事会（FED）のパウエル議長は、経済が大まかに予想通りに推移すれば、今年のある時点で政策の制約を緩和するのが適切だと述べ、これがドル円を149.08円の安値まで押し下げました。本日のドル円の見通しは149.30〜50の抵抗、148.20〜40のサポートと見られています。

EUR/USD

昨日、オーストラリア統計局が第4四半期の季節調整後実質国内総生産（GDP）が前四半期比0.2％増加し、前年同期比1.5％の伸び率に鈍化したことを発表しました。これにより家計収入が減少し、消費支出が停滞したことが明らかになりました。加えて、国内の物価圧力が緩和され、労働力コストが低下したことから、オーストラリアの次の利上げの期待が高まりました。また、中国政府が大規模な刺激策を打ち出さなかったことが投資家を失望させ、リスク志向を弱めました。これにより、豪ドルとNZドルが再び圧迫されました。また、ドイツのIfW Kiel世界経済研究所がドイツの経済の回復力を見通さないとし、今年の国内総生産（GDP）の成長率をわずか0.1％に下方修正しました。これにより、ユーロドルが1.0840ドルの安値まで下落しました。

ドイツのIfo経済研究所によると、消費の低迷と高金利がドイツ経済に影響し続けており、今年の経済成長予測を0.2％に下方修正しました。しかし、ドイツの1月の輸出と輸入はそれぞれ前月比3.6％と6.5％増加し、予想を上回りました。貿易黒字も275億ユーロに拡大しました。さらに、FED議長のパウエルの証言が今年の利下げの期待を煽り、ユーロドルを1.0915ドルの高値に押し上げました。本日のユーロドルの見通しは1.0870〜90のサポート、1.0950〜70の抵抗と見られています。

GBP/USD

水曜日に発表された調査によると、英国の2月の標準普アル（S&P）グローバル/CIPS建設業購買担当者指数（PMI）は、8月以来の最高水準である49.7に上昇し、新規受注は去年7月以来初めて成長しました。建設業者の1年後の見通しは、2022年1月以来最も楽観的なレベルに達しました。これがポンドを1.2687ドルの安値で支えました。その後、英国財務大臣ハントの最新の予算声明は予想通りであり、国民保険料を2ポイント削減し、同時に燃料税とアルコール税を凍結しました。また、予算責任事務所（OBR）の最新の予測に言及し、今年の英国の経済成長率を0.8％に上方修正し、来年の見通しを1.9％に引き上げました。これによりポンドは1.2761ドルの高値に押し上げられました。本日のポンドドルの見通しは1.2710〜30のサポート、1.2800〜20の抵抗と見られています。