FX市場 日報ニュース2024.5.8

USD/JPY

日本財務省は先週の米ドル売りについて幕後で操作したかどうかについてコメントを控えましたが、財務官の神田真人は火曜日に、外国為替市場でスペキュレーションによる乱波が生じた場合、日本が適切な行動を取ると再度強調しました。民間調査によると、企業と消費者支出の強さから、日本のAu Jibun銀行の4月のサービス業購買マネージャー指数（PMI）が去年8月以来の最高値である54.3に上昇し、日本銀行（BOJ）が今年再び利上げする可能性があります。また、日本の経済団体連合会の会長である十倉雅和は、ドル円が150を超える動きは過度であり、スペキュレーターによる為替の乱れを望ましく思わないと述べました。さらに、BOJの植田和男総裁は、最近首相の岸田文雄との会談の後、近期の円相場が経済や物価に重大な影響を与える可能性を真剣に考慮し、円相場の影響を注視すると述べました。しかし、日本のゴールデンウィークの後に輸入業者の需要が高まり、さらに米国の債券利回りが上昇したことで、ドル円は153.85の安値で堅調に推移しました。

BOJが債券の購入額を据え置いたことで、市場はBOJの4月の会議議事要旨を注視しました。また、3月には2007年以来初めて利上げした後、BOJは引き締め政策に対する慎重な姿勢を示しており、日本の超低長期国債利回りと米国の長期国債利回りの差が360ベーシスポイントに達しているため、円は圧力を受けています。また、アメリカのデータによると、3月の消費者信用は僅か62.7億ドルの増加にとどまりましたが、ミネアポリス連邦準備銀行のカシュカリ総裁は、緊縮政策が経済成長を制限することが期待されていたほど効果的でないことを示唆し、FEDが利率を安定させるためにはより長い期間が必要であると述べました。これがドル円を154.75の高値に押し上げました。本日のドル円は154.45-65の水準がサポートとして期待され、155.40-60の水準が抵抗として予想されます。

EUR/USD

昨日、オーストラリア統計局は第1四半期の小売売上高が予想を下回る0.4％の減少を発表し、また、オーストラリア準備銀行（RBA）は利率を12年ぶりの高水準である4.35％に4回連続して維持し、総合的な物価上昇見通しを上方修正しましたが、物価上昇のペースが先行きの予想よりも遅いため、今年の利下げの可能性は排除されました。RBAの政策の展望に対するホーク派のシグナルは予想よりも鈍く、これがオーストラリアドルを近く2か月ぶりの高値から引き下げ、ユーロドルを制限しました。

ドイツの3月のデータによると、工業受注が前月比0.4％減少しましたが、ドイツ工商連盟（DIHK）によると、企業は中国への期待が悪化し、今年の輸出が停滞すると予想されています。しかし、ドイツの3月の輸出と輸入はそれぞれ前月比0.9％および0.3％増加し、予想を上回りました。また、ユーロ圏の3月の小売売上高はそれぞれ前月比0.8％および前年同月比0.7％増加し、予想を上回りました。これがユーロドルを1.0787の高値に押し上げました。ドイツ連邦銀行のナーゲル総裁は、ユーロ圏の経済構造の変化が将来数年間のインフレを引き上げる可能性があることを示唆し、ECBがこれを許容すべきでないと述べました。ただし、FED関係者の発言を市場が消化したことで、ドルは支援され、ユーロドルは1.0746の安値に押し下げられました。本日のユーロドルは1.0750-70の水準が抵抗として期待され、1.0670-90の水準がサポートとして見込まれます。

GBP/USD

英国最大の住宅ローン提供者であるハリファックスは火曜日に、4月の住宅価格がそれぞれ前月比および前年同月比0.1％および1.1％上昇したと発表しました。さらに、S&Pグローバルの英国4月の建設業PMIが去年2月以来の最高値である53.0に上昇し、ポンドドルを1.2570の高値まで押し上げました。ガザ地区での停戦の見通しが不透明な中、地政学的な緊張感が避けられないドルを支援し、また、英国銀行（BOE）は今週、利率を据え置く見込みですが、最短で6月に利下げする可能性があります。これがポンドドルを1.2498の安値に押し下げました。本日のポンドドルは1.2500-20の水準が抵抗として期待され、1.2410-30の水準がサポートとして見込まれます。