FX市場 日報ニュース2024.8.16

USD/JPY

アメリカの通貨膨張が緩和され、来月の連邦準備制度理事会（FED）の利下げを支持する動きが見られます。シカゴ・マーカンタイル取引所（CME）のFedWatchツールによると、FEDが9月に25ベーシスポイントと50ベーシスポイントのいずれかで利下げを行う確率はそれぞれ64%と36%です。また、セントルイス連邦準備銀行のムサレム総裁とアトランタ連邦準備銀行のボスティック総裁が立場を逆転させ、9月の利下げに対してオープンな姿勢を示しました。

さらに、木曜日のロイター調査では、日本企業の24%が最近の外国為替市場への介入を適切と見なしており、日本の第二四半期の国内総生産（GDP）は前期比年率3.1%の成長を記録し、消費は5四半期ぶりに増加、資本支出も0.9%の増加を見せました。これにより、日本銀行（BOJ）が再度の利上げを行う可能性が高まり、日本経済再生大臣の新藤義孝氏は経済の回復を予測し、円の上昇を後押ししました。その結果、ドル円は147.03の安値に達しました。

日本共同通信によると、日本の各省庁は2026年3月までの財政年度に115兆円を超える予算を申請する見込みで、財務省は長期金利を約2.1%に引き上げると予測されています。米国の7月の工業生産と製造業出力はそれぞれ前月比で0.6%と0.3%減少し、予想を上回る結果となり、産能利用率も77.8%に低下しました。フィラデルフィア連邦準備銀行の8月の製造業指数も負の7に落ち込みました。しかし、米国労働省は初回失業保険申請件数が1ヶ月ぶりの低水準である22.7万人に減少したと発表しました。7月の輸出入物価は前月比でそれぞれ0.1%と0.7%の上昇を見せ、7月の小売売上高と6月の企業在庫はそれぞれ前月比で1.0%と0.3%増加し、予想を上回りました。これにより、米国経済のリセッションへの懸念が和らぎ、ドル円は149.39の高値に達しました。今日のドル円のサポートは148.80-149.00、レジスタンスは149.80-150.00と予想されています。

EUR/USD

昨日、オーストラリアは7月の失業率が2022年初頭以来の高水準である4.2%に達しましたが、就業者数は5.82万人増加し、予想を上回りました。これにより、労働力需要が安定し、オーストラリア準備銀行（RBA）が今年の利下げの可能性が低くなるとの見方が広まり、豪ドルが上昇しました。また、ニュージーランド準備銀行（RBNZ）のオール総裁は、利下げのペースは今後数ヶ月のインフレ動向によると述べましたが、ロイターの調査によると、ニュージーランドの国内需要の鈍化と労働市場の冷え込みが経済に悪影響を及ぼしており、RBNZは10月と11月の政策会議でさらに25ベーシスポイントの利下げを行う可能性があります。さらに、中国の7月の工業生産は前年同期比で5.1%の増加にとどまり、四ヶ月ぶりの低水準となり、70以上の主要都市の住宅価格は前年同期比で4.9%下落し、9年ぶりの最大下落率となりました。これによりリスク通貨が圧迫され、ユーロドルは1.1015の高値に制限されました。

欧州中央銀行（ECB）の調査によれば、借入コストの上昇と需要の低迷がユーロ圏の商業不動産価格に大幅な下落をもたらしていますが、一部の大手銀行は商業不動産の価値を過大評価し、ローンの悪化を隠蔽している可能性があります。商業不動産業界は急激な下落に直面する見込みです。アメリカの小売販売データがドルを支え、ユーロドルの為替レートは1.0948の安値に押し下げられました。今日のユーロドルのレジスタンスは1.0980-1.1000、サポートは1.0900-1.0920と予想されています。

GBP/USD

木曜日、イギリスは6月の国内総生産（GDP）が前月と同じく予想通りであり、第二四半期のGDPが0.6%増加したと発表しました。これにより、ストライキや湿った天候が6月のイギリス経済を鈍化させたにもかかわらず、第二四半期の回復が強化されたことが確認されました。しかし、アメリカの好ましいデータがドルを押し上げ、ポンドドルは1.2796の安値に達しました。市場価格は、イギリス銀行（BOE）が今年中にさらに2回、各25ベーシスポイントの利下げを示唆していますが、9月の会議での利下げの可能性は40%未満とされています。これにより、ポンドドルは1.2871の高値に反発しました。今日のポンドドルのレジスタンスは1.2860-1.2880、サポートは1.2770-1.2790と予想されています。