FX市場 日報ニュース2024.9.4

USD/JPY

アメリカの7月消費者支出は安定した増加を見せ、経済が第3四半期初頭でも比較的堅調な基盤にあることが示されました。このため、アメリカ連邦準備制度（FED）が今月50ベーシスポイントの利下げを行うことはないとされ、ドルをサポートしました。しかし、月曜日に発表された調査によると、日本のau Jibun銀行8月製造業PMI（購買担当者指数）は7月の49.1から49.8に上昇し、生産と新規受注の回復が目立ち、経済の回復に対する期待を高めています。また、日本財務省の発表によると、日本企業の4月から6月の工場および設備投資は前年同期比で7.4%増加し、第一四半期の6.8%増を上回りました。これにより、日本銀行（BOJ）が今後数ヶ月で利上げする可能性が示唆され、円高を促進し、ドル円は145.77の安値に下落しました。

一方で、アメリカ国債の利回りが上昇し、日本の輸入業者が東京市場で安値で買い増す動きがあったため、ドル円の下落は制限されました。また、市場ではFEDが9月18日に50ベーシスポイントの大幅な利下げを行う可能性が33%に引き下げられ、ドルは強い地位を取り戻しました。利率先物市場では、FEDが25ベーシスポイントの利下げを行う確率が100%とされ、12月までに累計で100ベーシスポイント、2025年までに120ベーシスポイントの利下げが予想されています。今週は一連のアメリカのデータ発表があり、特に金曜日の雇用報告に注目されています。アメリカとカナダの祝日で取引が少ない中、ドル円は147.17の高値に回復しました。今日のドル円は、146.55-75がサポート、147.50-70がレジスタンスと予想されています。

EUR/USD

中国国家統計局と物流・購買連合会（CFLP）が共同で発表した8月の公式製造業PMIは、6ヶ月ぶりの低水準となる49.1に低下しました。しかし、昨日のデータでは、8月のJudo Bankオーストラリア製造業PMIが前回値を下回る48.5となり、オーストラリアの第2四半期の季節調整済み企業在庫は0.1%増加し、税前利益は前季節より1.7%減少したものの改善が見られました。7月の季節調整済み建築許可は前月比で10.4%増加し、予想を大きく上回りました。財新/標準普及（S&P）グローバル調査によると、8月の中国製造業PMIは50.4に回復し、オーストラリアドルとニュージーランドドルを支援し、ユーロドルは1.1040の安値から上昇しました。

S&Pグローバルの8月HCOB製造業PMI調査によると、イタリアとフランスはそれぞれ49.4および43.9に上昇し、予想を上回りました。一方、ドイツとユーロ圏のPMI終値はそれぞれ42.1および45.8で、初値を上回りました。イタリアの7月国内総生産（GDP）は前月比で0.2%、前年同期比で0.9%増加し、予想通りの結果でした。これにより、ユーロドルは1.1077の高値に上昇しました。ただし、ドイツの製造業が加速して下落し、ユーロ圏の製造業も依然として縮小しています。また、消息筋によると、欧州中央銀行（ECB）の政策決定者が経済成長見通しについて意見が分かれており、今後数ヶ月の利下げ議論に影響を与える可能性があります。これにより、ユーロの上昇が制限されています。今日のユーロドルは、1.1065-85がレジスタンス、1.0980-1.1000がサポートと予想されています。

GBP/USD

月曜日のS&Pグローバルのデータによれば、イギリスの国内需要が輸出の減少を補い、経済成長の新たな兆しが見られました。これにより、8月の製造業PMIは7月の52.1から52.5に上昇し、2022年6月以来の最高値となりました。これがポンドドルの上昇を促し、1.3117の安値から上昇しました。その後、イギリス経済の成長およびインフレの見通しに対する見解が分かれ、イギリス銀行（BOE）の将来の利下げに不確実性が生じました。また、市場ではアメリカの雇用報告発表前にドルが若干下落し、ポンドドルは1.3155の高値に達しました。今日のポンドドルは、1.3140-60がレジスタンス、1.3050-70がサポートと予想されています。