FX市場 日報ニュース2024.1.5

USD/JPY

昨日のデータによれば、財新中国の12月サービス業PMIは52.9となり、これは5ヶ月ぶりの新高を記録しました。また、企業は3ヶ月ぶりに雇用を増やす試みを行い、今後1年の経営展望に対する信頼も3ヶ月ぶりの高水準に達しました。一方で、米国連邦準備制度理事会（FED）の利下げの具体的な手がかりはまだ得られておらず、市場はドルを支持する期待を削減しています。さらに、オーストラリア準備銀行（RBA）は2月6日に会議を開催する予定であり、市場は大多数が静観を決め込むと見られ、これが豪ドルとニュージーランドドルの下落を引き起こし、ユーロ/ドルは1.0972の高値で制約を受けています。

12月にS&Pグローバルが編纂したHCOB（HIS Markit Composite Output Index）サービス業と総合PMIの最終値調査によれば、イタリアはそれぞれ49.8と48.6で初期値よりも改善しましたが、フランスは45.7と44.8で7ヶ月連続で縮小し、ドイツはそれぞれ49.3と47.4に上昇しました。ユーロ圏全体もそれぞれ48.8と47.6に回復しましたが、いずれも50.0の景気循環の転換点を下回り、経済が衰退していることを示唆しています。これがユーロ/ドルを1.0914まで押し下げました。また、フランスの12月消費者物価指数（HICP）は前年同期比で4.1％上昇し、ドイツの12月消費者物価指数（CPI）およびHICP初値はそれぞれ3.7％および3.8％上昇しました。これにより、両国のインフレ率が上昇し、一定期間にわたり欧州中央銀行（ECB）が利率を安定させる理由となり、ユーロ安を抑制する可能性があります。本日のユーロ/ドルの予測では、抵抗は1.0950-70にあり、サポートは1.0860-80に見込まれています。

EUR/USD

中国の12月の工場活動は急速に拡大し、製造業PMIは7か月ぶりの最速拡大を記録しました。また、中国人民銀行（PBOC）は昨日、担保補充融資（PSL）を再開し、さらなる刺激策を取ると予想されています。しかし、ハマスの副指導者であるアルーリ氏は、イスラエルがレバノンの首都ベイルートに対するドローン攻撃で死亡し、地政学的な緊張が激化し、冒険の意欲を削ぎ、アメリカ国債の利回りを押し上げてドルを支持しています。また、市場はアメリカの雇用データを待ち望んでおり、これが大幅な緩和政策への期待を打破する可能性があります。これにより、豪ドルとNZドルが抑制され、ユーロ/ドルは1.0965の高値で制約されています。

ドイツのデータによれば、12月の季節調整失業率は5.9％で横ばいで、失業者数は予想を下回る5,000人増の270.3万人でした。ただし、市場は木曜日に発表されるドイツのインフレデータを注視しており、欧州中央銀行（ECB）は最近、利上げサイクルが終盤に近づいているとのシグナルを発しています。さらに、FEDの会議議事録はドルを刺激し、ユーロ/ドルを1.0891まで押し下げました。本日のユーロ/ドルの抵抗は1.0920-40、サポートは1.0830-50と予想されています。

GBP/USD

英国商業協議会（BCC）の調査によると、企業は今年の売上成長に対して楽観的な気分であり、また、イギリスの1月の消費者信用は前年同期比で8.6％増加し、2018年9月以来の最速の増加率となりました。住宅ローンの承認件数も去年6月以来の新記録で、50,067件に達し、これがポンド対ドルを1.2654の低水準から上昇させました。さらに、12月のS&Pグローバル/CIPSイギリスサービス業PMI最終値は、去年6月以来の最高値である53.4に上昇し、総合PMI最終値も去年5月以来の新高を記録し、これがポンド対ドルを1.2729の高水準に押し上げました。本日のポンド対ドルは、1.2700-20が抵抗となり、1.2600-20がサポートと予想されています。