FX市場 日報ニュース2024.4.29

  • URLをコピーしました!
通貨ペアトレンドレジスタンスサポートストップロス
USD/JPY158.70157.90157.30
EUR/USD1.07151.06451.0770
GBP/USD1.25201.24451.2580
USD/CHF0.91750.91150.9065
AUD/USD0.65400.64750.6590
USD/CAD1.37201.36501.3595
USD/CNY7.27707.25707.2450
目次

USD/JPY

米国の第1四半期の経済成長ペースは約2年ぶりの低水準となりましたが、インフレ率の加速が確認されたことで、FRB(米連邦準備理事会)が9月前に利下げを行う可能性は低下したと市場に受け止められました。この見方から米国債利回りが急上昇し、日本の債券利回りとのスプレッドが拡大したことで、日本から米ドル資産へと資金の流れが加速し、円売り圧力が高まりました。

加えて、先週末に鈴木俊一財務相が円安の悪影響への懸念を示すなど、日本当局から新たな警告の発言がありました。一方で、日本銀行が発表した4月の東京都区部の消費者物価指数(コア CPI)は前年比1.6%上昇と、予想を下回る伸びにとどまり、日銀の2%目標を下回る結果となりました。生鮮食品とエネルギーを除くコア・コアCPIも1.8%上昇と、2022年9月以来の低い伸びにとどまりました。日銀は政策金利の運営目標を0-0.1%に据え置いたものの、今後数年間のインフレ率が2%程度で推移するとの見通しを改めて示し、国債の買い入れ規模についても維持する方針を確認しました。黒田総裁も、これまでの円安がインフレに重大な影響を及ぼしていないと述べ、円売りが一段と進行し、対ドルで34年ぶりの安値を更新しました。

EUR/USD

市場ではオーストラリアの第1四半期の物価上昇率が注目を集めており、オーストラリア準備銀行(RBA)による年内の利下げ観測が後退する一方、追加利上げの可能性が意識されています。これとは対照的に、先週末の日銀は利上げを見送り、当面は金融緩和姿勢を維持する公算が高いとみられています。こうしたイールドカーブの形状の違いが、円売り・豪ドル買い、NZドル買いなどのリスク通貨の買い注文を呼び込んでいます。さらにロイター調査では、今年後半と2025年にかけて世界経済の力強い成長が期待されており、従来の景気減速観測とは異なる見方が示されたことで、投資家のリスク許容度が高まり、ユーロドルは1.0752ドルの高値をつけました。

一方、ドイツの経済研究所の調査では、今年のドイツの失業者数は2015年以来の高水準となる280万人に近づくとの見通しが出されました。欧州中央銀行(ECB)の調査でも、欧州の消費者は今後1年間で3.0%のインフレ率を予想しており、2021年12月以来の低い水準となりました。3月の欧州のマネーサプライM3は前年比0.9%増と2022年5月以来の高い伸びとなりましたが、企業向け融資は0.4%増にとどまり、家計向け融資は10年ぶりの低水準の0.2%増にとどまりました。こうした状況からユーロ売りが優勢となり、ユーロドルは1.0672ドルまで下落しています。本日のユーロドルのレジスタンスは1.0710-30ドル、サポートは1.0630-50ドルと予想されます。

GBP/USD

先週末に発表されたGfKの調査で、4月の英国の消費者信頼感指数が2022年1月以来の高水準の-19となったことが好感されました。また、円安が進行したことで円ポンド通貨ペアに対するキャリートレードの動きも強まり、ポンドドルは1.2540ドルの高値をつけました。しかし、米国のインフレが減速する兆しがないことから、FRBの年内利下げ観測が後退し、ドル高が意識されてポンドドルは下落、1.2446ドルまで売られています。本日のポンドドルのレジスタンスは1.2520-40ドル、サポートは1.2430-50ドルと予想されています。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次