FX市場 日報ニュース2024.5.14

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通貨ペアトレンドレジスタンスサポートストップロス
USD/JPY156.70155.60155.45
EUR/USD1.08401.07751.0725
GBP/USD1.26101.25401.2485
USD/CHF0.91350.90700.9020
AUD/USD0.66550.65900.6540
USD/CAD1.36751.36051.3730
目次

USD/JPY

米国の消費者信頼感指数が6カ月ぶりの低水準となる一方で、インフレ期待は上昇したことから、金融政策の行方への不透明感が高まっています。日本側では、岸田首相が為替の無秩序な変動に警戒を示すなど、当局の円売り介入への警戒感から、一時的に米ドル買いが手控えられる展開となりました。

加藤厚生労働相は、日本が賃金とインフレがほとんど上昇しない時代から、共に上昇する新しい段階に入ったと述べています。日銀としては、金融政策の正常化に向けた環境が整いつつあり、経済状況を注視しつつ、慎重に政府と協調しながら、いつ利上げに転じるかを判断することになります。一方で、日銀は市場に対して強気のシグナルを発する動きもあり、事前予告なく国債買い入れオペの規模を縮小するなどの対応を取っています。

総じて、米国のインフレ懸念が根強い一方、日本では金融当局による円安阻止の構えから、米ドル/円相場は一服感が出ている状況にあります。

EUR/USD

オーストラリア政府は、インフレがイールドカーブ目標の2-3%に年内に収まる可能性を示唆しました。また、ニュージーランドでもインフレ期待が2年余り低水準となり、10月の利下げ観測が高まっています。こうした対外証券による通貨売りから、豪ドル、NZドルともに下落する場面がありました。

一方のユーロについては、欧州中央銀行(ECB)の4月会合議事録から、6月の利下げ観測が高まり、ユーロ安の圧力となりました。ただし、オーストラリア財務相が年内のインフレ抑制とともに、財政健全化の期待を示したことで、豪ドル安が手堅されたほか、ECBがロシアリスク削減を欧州金融機関に求める一方、フランスへの企業誘致が記録的な水準となるなど、プラス材料も出てきました。

総じて、オーストラリアとユーロ圏の当局者の見解から、金融当局の引き締め姿勢が和らぐ兆しが見えつつあり、通貨の下値余地を抑える動きとなっています。

GBP/USD

英国雇用関連団体の調査では、企業が賃金コストの上昇を嫌う傾向が確認され、英ポンド売りの要因になりました。また、シンクタンクの報告書でも、賃金上昇がインフレに追いついていない実態が示されています。

一方、英国統計が注目されており、特に賃金指標次第で、英国金融当局の金融引き締め継続とのマインドが維持されれば、英ポンド買いが優勢となる可能性があります。市場では英中央銀行の利下げ観測が完全には払拭されていない状況です。

このように、主要通貨間では、当面、金融政策に対する思惑の違いが為替レートの変動要因になると予想されます。企業や家計の物価や賃金への反応が改めて注目されており、足元の経済指標の内容次第では方向感の変化も予想されます。

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