FXのスイングEAは、定のスイングトレーディング戦略に従って、相場でポジションを管理します。一般的な戦略には、移動平均線のクロスオーバー、RSI(Relative Strength Index)などのテクニカル指標、サポートとレジスタンスのレベルの利用が含まれます。
EA(Expert Advisor)を使えば、このスイング取引を自動で行うことができます。FX初心者の方でも簡単にスイング取引を開始できるのが魅力です。
この記事では、FXのスイングEAの特徴やメリット・デメリット、選び方や使い方のコツについて解説します。FX取引を始めようと思っている方はぜひ参考にしてください。
EAを使えば、簡単に一貫性のあるトレードが可能になります。
FXスイングトレードとは?
FXのスイングEAは、中長期の価格トレンドを利用し、数日から数週間にわたってポジションを保持するスタイルです。価格が一定の方向に動く期間を利用して利益を追求するトレードスタイルです。
テクニカル分析に基づいて取引の意思決定を行うことが一般的です。価格チャートのパターン、テクニカル指標(例:移動平均、RSIなど)、サポートとレジスタンスレベルなどが考慮されます。
スイングEAは中長期のトレンドを捉えるため、急激な価格変動に左右されにくく、より安定したトレードを実現します。
- 自動取引:スイングEAはプログラムされたルールに従って、取引を自動的に実行します。トレーダーは取引を手動で管理する必要はありません。
- ルールベース:スイングEAはトレードに関する明確なルールや戦略に基づいて動作します。これらのルールは価格チャートの分析、テクニカル指標、またはファンダメンタル分析に基づくことがあります。
- スイングトレード: 価格がトレンドを形成し、一定の方向に数日から数週間にわたって動くと予測される場面で取引を行います。短期のボラティリティに左右されず、トレンドの方向性に着目します。
- バックテスト: EAは過去の市場データに基づいてバックテストを行い、戦略の効果を評価することができます。
スイングEAのメリット・デメリット
スイングEAのメリットとデメリットについて説明します。
スイングEAのメリット
- 長期のトレンドを追求:スイングEAは中長期のトレンドを捉えるため、急激な価格変動に左右されにくく、より安定したトレードを実現します。
- 取引の機会を逃さない: スイングトレードは長期トレンドに焦点を当てるため、短期のノイズに左右されず、取引の機会を逃しにくい。
- EAが代わりに売買するので手間がかからない: スイングEAを使用すると、プログラムが取引を自動化し、トレーダーは取引を手動で行う必要がありません。これにより、取引にかかる手間を削減できます。
スイングEAのデメリット
- トレード頻度が低い: スイングトレードはトレード頻度が低く、取引機会が限られている。
- トレード期間が長い:トレードが数日から数週間にわたることが一般的で、利益の確定まで時間がかかることがある。
メリット | デメリット |
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長期のトレンドを追求 取引の機会を逃さない EAが代わりに売買するので手間がかからない | トレード頻度が低い トレード期間が長い |
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取引手法別EA総評価
EAタイプ総評価評価
EAの種類 | リスク | リターン | 初心者おすすめ度 | 取引回数 | スワップ | スプレッド | 安定性 |
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スキャルピングEA | |||||||
グリッドEA | |||||||
ナンピンマーチンEA | |||||||
デイトレードEA | |||||||
スイングEA | |||||||
ヘッジEA |
評価項目の詳細:
- リスク: 取引戦略のリスク。高いリスクは×、低いリスクは◎。
- リターン: 取引戦略の潜在的なリターン。高いリターンは○、低いリターンは△。
- 初心者おすすめ度: 初心者トレーダーに向いているかどうか。向いている場合は◎、向いていない場合は×。
- 取引回数: 取引頻度。高い頻度は◎、低い頻度は△。
- スワップ: スワップポイントの影響。高い影響は△、低い影響は○。
- スプレッド: スプレッドの影響。高い影響は△、低い影響は○。
- 安定性: 取引戦略の安定性。安定している場合は○。
これらの評価項目を考慮して、特定のトレード戦略に最適なEAを選択することが重要です。初心者の方は特に、リスク管理とデモトレードを通じてEAを評価することをお勧めします。
取引手法の詳細な解説
スキャルピングEA
- リスク: スキャルピングは非常に高い取引頻度で短期的な値動きを捉えるため、市場の変動に敏感であり、リスクが高い。また、スプレッドや手数料が利益を圧迫する可能性がある。
- リターン: 高い取引頻度で利益を確保できる可能性があるため、リターンは潜在的に高い。
- 初心者おすすめ度: スキャルピングは高速でストレスがかかり、初心者には難しい。したがって、初心者向けとは言い難い。
- 取引回数: スキャルピングは非常に高頻度の取引が行われるため、取引回数は高い。
- スワップ: スキャルピングは通常、取引ポジションを長く保有しないため、スワップの影響は比較的低い。
- スプレッド: スプレッドが取引に大きな影響を及ぼす可能性があり、スプレッドの影響は高い。
グリッドEA
- リスク: グリッドEAはレンジ相場で有効であり、トレンド相場で大きな損失を招く可能性がある。したがって、リスクは高い。
- リターン: レンジ相場で利益を確保する可能性があるため、リターンは一般的には中程度。
- 初心者おすすめ度: グリッドEAは複雑な戦略を必要とし、初心者には難しい。初心者向けとは言い難い。
- 取引回数: グリッドEAの取引回数は一般的には中程度。
- スワップ: スワップの影響は通常中程度。
- スプレッド: スプレッドの影響はレンジ相場では比較的低い。
ナンピンマーチンEA
- リスク: ナンピンマーチンEAは損失ポジションを増やして平均値を下げる戦略で、大きなトレンドに対してリスクが高い。
- リターン: マーケットが反転すれば損失を回収する可能性があるため、リターンは中程度。
- 初心者おすすめ度: ナンピンマーチンEAはリスクが高く、慎重な管理が必要なため、初心者向けとは言い難い。
- 取引回数: ナンピンマーチンEAの取引回数は中程度。
- スワップ: スワップの影響は通常中程度。
- スプレッド: スプレッドの影響は通常中程度。
デイトレードEA
- リスク: デイトレードは1日の取引を対象とし、長期の市場変動から守られる可能性が高いため、リスクは比較的低い。
- リターン: 長期の市場変動を利用するため、リターンは中程度から高い。
- 初心者おすすめ度: リスクが比較的低く、初心者向けと言える。
- 取引回数: デイトレードは1日に数回の取引を行うため、取引回数は中程度。
- スワップ: スワップの影響は通常中程度。
- スプレッド: スプレッドの影響は中程度。
スイングEA
- リスク: スイングEAは中長期のトレンドを利用するため、リスクは通常中程度。
- リターン: トレンドに乗る機会を提供するため、リターンは中程度。
- 初心者おすすめ度: リスクが比較的低く、初心者向けと言える。
- 取引回数: スイングEAはトレンドの途中での取引が多いため、取引回数は中程度。
- スワップ: スワップの影響は非常に高い。
- スプレッド: スプレッドの影響は中程度。
ヘッジEA
- リスク: ヘッジEAはポジションを対立させ、リスクを分散するため、リスクは中程度から高い。
- リターン: 一部のポジションが損失を補う可能性があるため、リターンは中程度。
- 初心者おすすめ度: リスク管理が難しいため、初心者向けとは言い難い。
- 取引回数: ヘッジEAの取引回数は中程度。
- スワップ: スワップの影響は通常中程度。
- スプレッド: スプレッドの影響は通常中程度。
これらの評価項目を考慮して、特定のトレード戦略に最適なEAを選択することが重要です。初心者の方は特に、リスク管理とデモトレードを通じて戦略を評価することをお勧めします。
EAの選び方
トレード結果をチェックしよう
バックテストの結果をくわしく調べて、EAが実際の相場でどのような挙動をするのかを把握しよう
バックテストの結果は実際の結果と異なることがあるので、フォワードの成績と一緒に見ることが大切!
リアルタイムのトレードデータが手に入るなら、それを分析してEAのトレードの正確さや収益性を確かめよう!
フォワードテスト結果はEAの実力を確かめるために欠かせないものだよ!(^^)!
覚えておきたいバックテストの見方!
①Profit factor(プロフィットファクター)
プロフィットファクター(PF)は、トレードの利益を損失で割った比率で、資金効率を評価する指標です。PFが1.0以上であれば、総合的に利益が出ていることを示します。ただし、PFが極端に高い場合、カーブフィッティングによる過剰最適化の可能性があるため注意が必要です。通常、1.5~2.0程度の範囲が妥当とされます。
②Total trades(総トレード数)
総トレード数は、EAのトレード回数の総計を示します。トレード数が多いほど、大数の法則によって統計的な精度が高まります。また、総トレード数が多いほど複利効果を享受しやすく、資金効率が向上する可能性があります。
③Maximal drawdown(最大ドローダウン)
最大ドローダウンは、トレード中に資金が最も減少した割合を示します。低い最大ドローダウンが望ましいです。通常、30%以下に制御することが推奨されます。
最大ドローダウンは、適切な元本の設定やリスク管理の判断に使用されます。通常、最大ドローダウンの3倍程度の元本を確保することが一般的な目安です。
④Total net profit(純益)
純益は、トレードの総利益を示します。高い純益が理想ですが、元本に対する割合も考慮する必要があります。
総損益の評価には、利益だけでなく元本に対する割合も含めて考慮する必要があります。相対的な利益率を評価するための重要な指標です。
⑤Risk reward(損益レシオ)
損益レシオ(リスクリワードレシオ)は、トレードのリスクとリターンのバランスを評価する指標です。1つのトレードで得られる平均利益を、そのトレードで発生する平均損失で割った比率を示します。
損益レシオの計算方法:
損益レシオ = 1トレード当たり平均利益 / 1トレード当たり平均損失
損益レシオの意味:
損益レシオが高いほど、トレードで得られる平均利益がリスク(損失)に対して大きいことを示します。例えば、損益レシオが2.0の場合、1ドルのリスクに対して2ドルの利益を期待できることを意味します。
損益レシオが1.0未満の場合、平均的には損失が利益を上回るため、トレード戦略の持続可能性について注意が必要です。
損益レシオの評価:
損益レシオの高さは、トレード戦略のリスク管理とリターンのバランスを示す重要な指標です。一般的に、高い損益レシオを持つトレード戦略は、長期的に安定して利益を積み上げる可能性が高いとされます。
しかし、損益レシオだけで判断するのは限られた視点であり、勝率との組み合わせで評価することが重要です。なぜなら、勝率が低い場合に損益レシオだけを見てしまうと、大きな損失を被るリスクが高まる可能性があるからです。
勝率との関係:
損益レシオと勝率は相関関係にあります。通常、勝率が高いほど損益レシオは低くなり、逆に勝率が低いほど損益レシオは高くなります。これは、高い勝率を維持するためには小さなリターンしか取れないことがあるためです。逆に、高い損益レシオを持つ戦略は、大きなリターンを追求するためには勝率が低くなることがあるからです。
損益レシオと勝率をバランスよく考慮することで、トレード戦略の資金効率とリスク管理の側面をより総合的に評価できます。
運用するEAを選ぶ時は、実際の運用結果を示したフォワードテストのデータを確認することをおすすめします。以下の点に注目して判断しましょう。
・利益が安定して出ているか
・最大ドローダウン(最大損失)はどの程度か
・取引ペアや時間足は自分の取引スタイルに合っているか
「シストレ.COM]や「Gogojungle」などのFX EA販売サイトでは、こうしたデータが公開されているので選びやすいでしょう。
使い方のコツ
スイングEAを使う時のコツを紹介します。
スイングEAは通常、数日から数週間にわたるトレードを行います。ポートフォリオ内での役割を明確にし、長期的な収益を追求するための戦略として位置づけましょう。短期的なキャッシュフローを追求する他の戦略とバランスを取ることが大切です。
- ・資金管理ルールを必ず守ること
- ・ポジションサイズの計算
- ・実際の小口運用から始める
スイングトレードは市場の長期的なトレンドに着目します。市場のファンダメンタルやテクニカルな要因を注意深く分析し、エントリーポイントを見極めるための洞察を養いましょう!
不慣れなうちは小さなロットでの運用から開始し、資金管理ルールを守ることが大切です。こまめにEAの状況をモニタリングする習慣も必要不可欠でしょう。
EAは簡単に自動売買を開始できる魅力がありますが、運用には知識と経験が欠かせません。余裕をもったペースで徐々に使いこなしていきましょう。
スイングEAをポートフォリオに加えるなら、通貨ペアの相関関係も理解しよう!
- リスク分散とバランス:スイングEAは長期的なトレンドを捉える戦略であるため、他の短期戦略と組み合わせることでリスク分散ができます。ポートフォリオ内で異なる期間のトレード戦略を持つことで、市場の変動に対応でき、ポートフォリオ全体の安定性を高めることができます。
- マーケット条件の選定:スイングEAは特定の市場条件で優れたパフォーマンスを発揮することがあります。ポートフォリオにスイングEAを加える際には、そのEAが最も適している市場状況や通貨ペアを選定しましょう。また、市場の変動性やトレンドの方向に注意を払い、他の戦略との調和を図りましょう。
- 目標設定と期待値:スイングEAは通常、長期的な収益を追求します。ポートフォリオ内での役割を明確にし、スイングEAの期待値を理解しましょう。他の戦略と組み合わせて、ポートフォリオ全体の目標に合わせて設定しましょう。
- ポートフォリオ全体のバランス:スイングEAをポートフォリオに加える際には、他の戦略とのバランスを考えましょう。スキャルピングやデイトレーディングなどの短期戦略との組み合わせにより、ポートフォリオ全体の多様性を高め、リスクを分散させることができます。
スイングEAについての結論とまとめ
スイングEAをポートフォリオに組み込む際には、リスク分散、市場条件の選定、リスク管理、目標設定、そして全体のポートフォリオバランスを考慮することが重要です。これによって、ポートフォリオの安定性と収益性を向上させることができます。
スイングEAとは、スイングトレードを自動で行うEAのことです。スイングトレードとは、1日~数週間程度の期間で、ある程度大きめの利幅を狙う売買方法です。スイングEAの特徴としては、以下のようなものが挙げられます。
- 1回の獲得pipsが大きい。スキャルピングEAの場合、1回の利益が1pips~10pipsほどなのに対して、スイングトレードEAの場合は100pips~200pipsほどの利益になります。
- 短期トレードよりもダマしが少なく安定しやすい。長期の方がテクニカル分析が効きやすく、大きな流れに乗ることができます。細かな値動きに左右されずに済むというのは大きなメリットです。
- 経済指標などに左右されにくい。大きな流れで見ているため細かい経済指標などに左右されにくいです。一時的な値動きである場合が多いですので気にせずにポジションを持ち続けることができます。
- エントリー数が少ない。月に持つポジション数は10~20ポジションほどのものが多く、大きな爆発力はあるEAではないものの、年間を通して資金を増やしていきたいという長期的な視点を持てる方にはおすすめです。
スイングEAを選ぶ際には、以下の点に注意しましょう。
- 長期間のデータがあるかどうか?月単位でみて利益を出す自動売買システムになりますので、数か月の成績ではあまり参考になりません。少なくとも3年分の結果は欲しいでしょう。
- 大きなドローダウン (損切り)や含み損がないか?スイングトレードは長い期間でみて資金を増やしていくという考えのためリスクは少ない方がいいです。大きなドローダウンや含み損があると資金管理が難しくなります。
以上がスイングEAについての結論とまとめです。